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放射線

放射線技師になった1年目に、技師が自分だけの整形外科クリニックに行って学んだこと

くさもん

どうも!ばっちです!

今、放射線技師の養成学校がたくさんできており、診療放射線技師は供給過多と言われ就職も難しいと言われています。
現在、養成学校に通われている方や、今は高校生や中学生で将来診療放射線技師になりたいと思ってる方もたくさんいると思います。

大規模、中規模と言われる病院でなかなか就職が難しい学生もいることでしょう。
そんな中、将来の選択肢として、クリニック等で働く若手技師も出てくるかもしれません。そういう時代になっていくことが予想されます。

卒業して国家試験も合格したのに、希望する規模の求人がないというのが、現実に起こっているのです。

私は診療放射線技師として働いてもうすぐ8年目になります。今は中規模病院と言われる規模の病院で働いています。
ですが、技師1年目の私は小さな整形外科のクリニックで仕事をしていました。

けど、今では1年目のあの経験があったから、今の自分があると思っています。
それを今回は紹介していこうと思います。

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整形外科クリニックで働くようになった経緯

私は国試合格が決まってから就活を始めたこともあり、ある程度の規模の病院の求人があまりありませんでした。
そんな中、600床ほどの病院の嘱託職員の求人を見つけ、面接に行きましたが、
「採用は採用ですが、来年4月(1年後)の採用になります」
ということでした。

約1年間、仕事がない状況になったのです。

そこで、以前バイトしていた店でもう一度バイトをしようかとも思ったのですが、どうせやるなら放射線技師の仕事をしようと思い、ハローワークに通って探すと、整形外科クリニックのパートの募集がありました。

そこは今まで技師がいなかったこともあり、すぐに採用をしていただきました。

クリニックでの苦悩

技師の先輩はおらず、国家試験に受かったとはいえ自分で撮影したことはない状態です。
ですが、患者さんはどんどん来て、次々にオーダーが運ばれてきます。

そんな中で、裏で教科書を見て、「こんな感じだな」という状態で撮影をして画像を転送して、それを見た先生に呼ばれて「これは見にくいからもっとこうやって撮って」と注意される。
それの繰り返しでした。

ただ、クリニックなので患者さんが少ない時間帯もあるので、仲のいい看護師さんに練習台になってもらったり、先生からどこを見たいのか直接教えてもらったりしながら、ひたすら教科書を読んではイメージトレーニングを繰り返していました。

ただ、この時に教科書通りに撮ってもうまくいかないことが多く、「教科書通りに撮ってるのになんでだろう」と頭を抱えながら撮影をしていました。

2ヵ月目の転機

そんな感じで悪戦苦闘しながら仕事をしていると、先生の友達の放射線技師さんが遊びに来られました。

その時になかなか教科書通りに撮れないと言うと、
「撮影はイメージ。患者さんの体形や状態によって全然違うんだから、目の前の患者さんの骨と関節をしっかりイメージしながらやらないと」
「自分である程度の基準の撮り方を決めておいて、あとは体形や状況に応じて少し変えてやること」
と言われました。

そこから、撮影の意識が変わり、再撮影になってしまってもどう修正すればいいかが何となく分かってきました。
こうなってくると、撮影が楽しくなって、きれいに診断しやすい画像が撮れると快感になってきます。

3ヵ月目、先生や看護師さんに褒められた膝関節側面

撮影が楽しくなると、「教科書はこう書いてあるけどなんでだろう?」と考えるようになりました。
「なんでこれはこれくらい入射角度を振るんだろう」とか、「なんでこういうポジショニングにするんだろう」とか。

それを考えて、自分の体を触ってみて、ネットで調べて。

それを繰り返すうちに、膝関節側面の撮影がめちゃくちゃ得意になりました。
最初は一番苦労していたのですが、夏くらいには内果と外果がほぼぴったり合わせれるようになって、先生や看護師さんから「これは完璧だね」と褒められることが多くなりました。

膝関節側面というのは結構難しい部類だと思うのですが、今でも「よし、膝が来た!」とテンションが上がるくらい好きになりました。(こういう人も珍しいと思いますが笑)

整形外科クリニックから大規模病院へ

そして、翌4月から大規模の病院へ就職しました。

その時は整形領域の撮影はある程度慣れていたのと、骨や関節をイメージして撮る癖がついていたので、一般撮影はあまり苦労することはありませんでした。

もちろん病院や医師によって撮影法が違ったりもしますが、イメージして撮る癖と、患者さんを見て対応する意識があったので、対応することもできたと思います。

一般撮影を教える立場になって感じたこと

そして、一般撮影を教える立場になって感じることは、あの1年目にあれだけ苦労をさせてもらえた環境ってありがたいなということです。
教科書や解剖学の本、ネットとにらめっこしながら、「なんで撮れないんだ」と一人で悩み続ける時間は、かなり貴重だったなと思います。

そして、新人や若手技師を見ていると、すぐに答えを聞いてすぐに教えてもらえる環境があることがすごくうらやましいのと、これでこの子は臨機応変に対応できるようになるのかな?という心配がずっとあります。

これから放射線技師として働く方には、ぜひ正解を自分で導く過程と苦労を大事にしてあげて欲しいと思います。

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診療放射線技師
診療放射線技師としてクリニックから大規模病院まで勤務。
その経験と認定技師についての情報を公開中。
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